自分がここ最近の電撃を推している理由。

kenkyukan2018-06-21

 ここ最近、気が付けば電撃系作品を紹介する記事を数多く書いていました。実際、今の電撃のコミックは、これはという面白い作品が増えているような気がします。中心雑誌である電撃大王だけでなく、姉妹誌の電撃マオウ・電撃だいおうじ・電撃G'sコミックでもこれはという作品が多い。それも、特定のジャンルの作品だけでなく、様々なジャンルの作品で良作が出ているようで面白いです。
 まず、これまでの電撃の中心ジャンルと言えるバトル・ファンタジー・SF系の作品。「とある魔術の禁書目録」「とある科学の超電磁砲」のシリーズがその代表と言えますが、このジャンルもいまだ健在。その「禁書目録」のアニメ待望の3期が10月から放送ということで、また盛り上がりそうです。
 最近の作品だと「ソードアートオンライン」「魔法科高校の劣等生」が最大のヒット作で、スピンオフコミックも数多く連載されています。アニメも「ソードアートオンライン」のスピンオフ作品である「ガンゲイルオンライン」が好評放送中。元々はいずれもオンラインの投稿小説ですが、こうした作品が電撃で商業化されたのも、ジャンル的に納得の行くところでしょう。

 こうした以前からのメインジャンルに加えて、最近電撃大王を中心に増えてきたのが百合系と言える作品。「やがて君になる」「新米姉妹のふたりごはん」「籠の少女は恋をする」などの連載で、「やがて君になる」は10月からのアニメ化も控え、雑誌の看板と言えるほどの存在となっています。また、連載だけでなく、百合作品を集めたアンソロジーまで積極的に刊行するなど、このジャンルへの本格的な取り組みが窺えます。電撃マオウでも「熱帯魚は雪に焦がれる」という新作が好評を博しており、このジャンルの人気はさらに続きそうです。

 これまでの電撃で隠れたメインジャンルと言えるキッズ系のコメディでも良作が多い。いまだ大王で連載が続く「よつばと!」「苺ましまろ」がその代表ですが、最近でもアニメ化を達成した「三ツ星カラーズ」も良作のひとつでしょう。最近始まった新作でも、だいおうじの方で「あなたを大人にする○(まる)つのこと」という切れのいい面白さを見せています。

 より広くコメディ作品全体で見ても、いずれもアニメ化を果たした「ガヴリールドロップアウト」「この美術部には問題がある!」が、それぞれだいおうじ・マオウで好評連載中。とりわけ4コマ・ショートコミック誌であるだいおうじには期待できる作品が多いですね。「三ツ星カラーズ」の作者のもうひとつの連載で、アニメ化を控える「ひとりぼっちの○○生活」もそのひとつ。

 それ以外の最近の新作でも、ホラー+マンガ家マンガの異色の取り合わせ「稲川さんの恋と怪談」、異世界で同人イベントを開催するまさに異世界コミケ「魔法使いの印刷所」など、これはという作品は多い。出版社全体で良作が生まれる機運というか勢いのようなものを感じますね。