「こみっくがーるず」ついにアニメ放送開始!

kenkyukan2018-04-06

 冬からは「ゆるキャン△」と「スロウスタート」、2つのきらら原作アニメがいずれも大好評のうちに幕を閉じましたが、春からはまた別のきららアニメが始まります。きららMAXの連載「こみっくがーるず」(はんざわかおり)です。連載開始間もない頃から大きな人気を集め、次期きらら最有力候補とも呼ばれていましたが、ついにアニメ放送まで来ました。

 「こみっくがーるず」は、2014年からきららMAXで始まった連載で、作者ははんざわかおり。タイトルから連想されるとおり、マンガ家の女の子たちの日々の活動を描く日常もの(あるいはお仕事もの?)となっています。
 マンガ家を描くマンガというと、過去作でも枚挙に暇がありませんが、これはきらら4コマらしくとても楽しい内容になっています。主人公は4コママンガ家の萌田薫子(ペンネーム:かおす先生)で、高校生でプロデビューしたものの人気は振るわず、思い悩んでいたところを編集者からマンガ家が集まる寮に入ることをおすすめされ、そこで出会った個性的なマンガ家たちとともに活動していくことになります。

 かおすのルームメイトで、夢見がちで乙女な性格の少女マンガ家・小夢。ふたりの先輩となる大人っぽい女性で、TL(ティーンズラブ)マンガを手掛ける琉姫(るき)。彼女と同室でボーイッシュな外見と熱い性格の少年マンガ家の翼。性格や外見などキャラクターの個性が、そのまま描いているマンガの作風に反映されているような設定で、そんなキャラクターたちが日々賑やかにあたふたと過ごしつつ執筆に取り組んでいく楽しいマンガになっています。きらら4コマだけあって、マンガ家マンガとはいえ苦労に苦労を重ねるようなしんどい描写ではないのでそこは安心してほしい(笑)。

 一方で、プロのマンガ家として創作や人気に苦戦しつつ取り組んでいく真面目な側面もあります。個人的に好きなのは、少年マンガ家の翼絡みのエピソードで、性格とマンガの内容を反映してとにかく熱い。幼馴染の琉姫とふたりの子供の頃を描いた過去のエピソードは、最初はマンガ家を目指す翼を手助けしていた琉姫の方まで触発され、やがてふたりでマンガ家への道を歩む熱いストーリーとなっています。

 それともうひとつ、きらら4コマの中では、ストレートに少女マンガ的な作風となっているのも大きな特徴です。作者のはんざわかおりさんは、かつてはりぼんでデビューした作家で、2000年のデビューと活動履歴はかなり長く、「いちごオムレツ」「キルミンずぅ」といった連載を残しています。対して芳文社きららでの活動は、2014年からと比較的新しい。そこでの初連載となったこの「こみっくがーるず」も、作画面でも内容面でも少女マンガ的なかわいらしさの残る作風となっていて、アニメでもそうした雰囲気が再現されることに期待したいですね。