ひなこのーと・スロウスタート・すのはら荘の管理人さん・・・繰り返

kenkyukan2018-07-19

 このところ、夏アニメの「すのはら荘の管理人さん」が、(一部で)えらく話題になっているようですが、個人的にはついに萌え4コマ発のエロアニメの本命が来たなという感じです。このところ、「ひなこのーと」「スロウスタート」そして「すのはら荘の管理人さん」と、なぜかこうしたアニメ化が続いているようで興味深い。
 そもそも、いわゆる萌え4コマ、日常4コマと呼ばれるジャンルにおいて、エロ要素を強く押し出した作品はそれほど多数派ではありません。かわいい絵柄やエピソードを中心にした作品が中心で、一方でエロいと思える作品もあるにはあるのですが、全体の中では少数派だと思います。
 しかし、そうした作品がアニメ化された場合、原作以上にエロ要素を強調したものになることが多く、やたら強い印象を残すことも多い。このところ、そうした作品が続いていることも興味深いです。

 まず、昨年春と少し前に放送された「ひなこのーと」。これは原作の絵と内容からしてすでにエロかったのですが、アニメ化に際してさらにその路線がヒートアップ。特に毎回最後に表示される次回予告(エンドカード)のイラストが、原作にもないようなエロというかフェチを押し出したものばかりで、これは大いに話題になりました。原作の掲載雑誌がコミックキューンで、きらら系ではないということで、その方向性の違いも話題になった記憶があります。

 次に、今年の冬に放送された「スロウスタート」。これは、原作はそこまでエロい作品でもなかったと思うのですが、しかしフェチズムを感じる描写は多々あり、それがアニメ化に際してやはり強調される形となりました。とりわけ、9話の放送はいわゆる水着回となっていたのですが、原作ではただ部屋で水着で過ごすだけのエピソードだったのが、アニメでは本当にプールで泳ぐ話になっていて一気にサービスシーンとも思えるシーンが倍増。「新鮮なライチ」というパワーワードまで飛び出してこれが大いに反響を招きました。

 そして、今回満を辞して(?)アニメ化された「すのはら荘の管理人さん」。これはもう原作が始まった時からしてとんでもない作品であり、すでにその時点で話題になっていました。まさかアニメ化されるとは思っていなかったのですが、これがしっかり30分枠でアニメ化され、しかものっけからエロシーンと意味深な発言を連発する原作に忠実な内容。さらに原作最初からその内容に反応していた伊東ライフ氏をエンドカードに起用するなど、あらゆる意味で注目を集める作品になっていました。ここに来てついにとんでもないアニメが出てしまったという感じです。

 ところで、この3作品には見た目で分かりやすい共通点があり、それはいずれの作品も「管理人(大家さん)がでかい」というものであります。何がでかいのかは見た目で明らかなのであえて言いませんが、こうしたマンガの作者(読者)が、アパートや寮の管理人のお姉さんにどんなイメージを求めているか、それが分かるようで面白いと思います。