「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。」アニメ化決定!

kenkyukan2018-05-01

 このところ、スクエニ原作のコミックから、久しぶりに色々アニメ化の話が発表されていますが、次にガンガン連載から「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。」(matoba)のアニメ化も発表されました。落ち込んでから久しいガンガンですが、久しぶりにオリジナル作品のアニメ化。中でもこの作品のアニメ化はちょっと予想外でした。
 「ベルゼブブ嬢のお気に召すまま。」は、魔界を舞台にしたファンタジーコメディ。悪魔を統べる万魔殿の主、大悪魔ベルゼブブは、実はもふもふしたものが大好きなゆるふわ少女だったという設定で、彼女に仕えることになった近侍・ミュリンとふたりのコンビを中心に、個性的な悪魔たちが繰り広げる「魔界日常コメディ」とも言える作品となっています。魔界とはいえ広大で美しい宮殿を中心に明るく華やかな雰囲気が、matobaさんの整った作画で描かれるのも魅力だと思います。

 作者のmatobaさんは、2010年にガンガンONLINEで始まった「ほしのこ!」というコメディでデビュー。この当時から少女マンガ的な作風が特徴的で注目していました。その後、芳文社まんがホームで連載された異文化交流4コマ「さえずり少女、しんしん鎌倉」でもその魅力を存分に発揮。そして2012年より、再びガンガンONLINEで代表作となる「魔女の心臓」の連載を開始。重い境遇を抱えて旅を続ける不老不死の少女と、彼女に付き従うランタンに変えられた青年・ルミエールのふたり旅を描いたシリアスファンタジーで、その切ないエピソードの数々と繊細な世界の描写に強く惹かれるものがありました。

 この大作こそがアニメ化されるかと長い間待ち望んでいたのですが、しかし長い連載を終えても結局最後までそのような話は聞かれませんでした。ゆえに、その後の連載で大きく雰囲気の変わったこの「ベルゼブブ嬢」がアニメ化されたのをちょっと意外に思ったのです。

 とはいえ、スクエニ的に見れば、今回の作品も、もはやお得意のジャンルとも言える少女マンガ的なコメディだと思います。過去のアニメ化作品の「月刊少女野崎くん」や「繰繰れ!コックリさん」「田中くんはいつもけだるげ」のように、一見して少女マンガ的で女性読者向けにも見えて、女の子がかわいかったり平易なギャグやコメディで楽しませてくれたりと、幅広いユーザーに楽しまれる作品になると今回も期待しています。