「ハッピーシュガーライフ」ついにアニメ化決定!

kenkyukan2018-03-23

 先日、JOKERの最新号発売とコミックス最新7巻発売と同時に、あの「ハッピーシュガーライフ」のアニメ化が告知され、これは本当に驚きました。スクエニのコミックのアニメ化の場合、大抵雑誌の次号告知で「次号重大発表!」などと書かれることがほとんどなのですが、今回はそれがなかったのでまさに晴天の霹靂。最近、スクエニからのアニメ化が少々減っているところですが、これだけは絶対にアニメ化してほしいと前々から思っていただけに、これは本当にうれしい朗報でした。
 「ハッピーシュガーライフ」は、ガンガンJOKERで2015年より連載されている鍵空とみやきさんの連載。2014年9月号に掲載された読み切り「ホワイトシュガーガーデン、ブラックソルトケージ。」が原点となっていて、基本的な設定はそのままに約9カ月後の2016年6月号より本連載が始まりました。
 アニメ化に際して「純愛サイコホラー」なる紹介のされ方をされていますが、実際の内容は「さとうさんという女子高生が、しおちゃんという小さな女の子を拉致監禁して、幸せな毎日を送ろうと日々努力を続ける」というものです。「ハッピーシュガーライフ」というタイトルどおり、掛け値なく純粋で幸せな愛を語る側面と、それを達成するために犯罪も辞さない恐ろしくダークな側面と、その2面性が極めて特徴的な尖った作品になっていると思います。かなり人を選ぶ作品だと自分は思っていましたが、幸いにも連載開始直後から大きな反響が得られたようで、とりわけ新しい百合作品の期待作としても評価されているようです。

 作者の鍵空さんは、これ以前にもJOKERを中心にいくつかの連載や読み切りを手掛けています。JOKERでは、2011年に1年ほど連載された「カミヨメ」が初連載で、これはかわいらしい作風の和風ラブコメディだったと思います。その後、2012年にはアニメ「TARI TARI」のコミカライズを担当したこともありました。一方でメディアファクトリーコミックアライブであの「ファンタジスタドール」のコミカライズを手掛けたこともあり、これが2013年。それ以外にも短期連載やアンソロジーの仕事はいくつもありました。

 また、それ以前まで遡れば、ずっと以前よりオリジナル創作での同人活動を続けていて、そちらではSFやファンタジー作品を多数手掛けていました。魅力溢れる多くのキャラクターとかわいいイラストはこの当時から健在で、今でもこちらでの活動も続いているようです。

 しかし、最新の連載であるこの「ハッピーシュガーライフ」は、これらすべての過去作品とは大きく作風が異なっていて、最初に読んだ時は「あの鍵空さんがこんな引き出しを持っていたのか」と非常に驚きました。それも、JOKERでの過去の連載からしばらく経っていて、原点となる読み切りから本連載までにもかなりの時間がかかっていることから、相当な準備期間というか試行錯誤もあったのかなと思っています。
 その点において、これを「百合作品」として見ると、今まで作者がこうした作品をほとんど手掛けていなかった点が特徴的だと思います。ずっと以前より作品を追いかけていた自分としても驚きで、この作品が認められてアニメ化まで到達したのは本当にうれしい。今から放送を期待してやまないですね。