やはり中山幸さんは藤原ここあ先生直系の後継者である!

kenkyukan2017-11-23

 前回の日記に引き続いてもう一度「ブレンド・S」関連で、原作者の中山幸さんについて語ってみたいと思います。以前から言ってはいたのですが、彼女こそあの藤原ここあさんに最も近い直接の後継者ではないかと思うのです。
 「ブレンド・S」は、アニメ化で同じレストランを舞台にした作品「WORKING!!」を連想させるといった話もよく聞くのですが、実際の作風は、それ以上にさらに藤原ここあさんの作品、特に「妖狐×僕SS(いぬぼく)」あたりに近い方向性があるのではないかと思っています。絵柄やキャラクターの構成、関係性において共通したものを感じます。

 特に、きらら系雑誌連載の4コマとしては、最近では珍しく男性キャラクターが登場し、かつ男女ラブコメ的な要素がかなりのウエイトを占めているところが特徴的です。以前はきらら4コマでもこういう作品は珍しくなかったのですが、最近ではかなりの少数派になっていました。この「ブレンド・S」は、この中山幸さんの作風が強く出た例外的な作品になっているとも言えます。

 また、中山幸さんのもうひとつの作品で、こちらはコミックアライブの連載「くだみみの猫」は、さらに直接的に藤原ここあ先生に通じるものを感じます。主人公の女の子と彼女を守る式神の青年との関係は、いぬぼくの主人公たちの関係にひどく通じるものがあります。こちらの方がより少女マンガ的な作風でもあり、やはりここあ先生と共通した雰囲気が強い。

 ここまで作風が共通しているのは、やはり個人の好みや求める作品性に通じるものがあったのでしょうし、かつて藤原ここあ先生が最も強く体現していたガンガン的な作風、その想像力に共感したところも大きかったのではないかと見ています。
 藤原ここあ先生が逝去されて久しい今、その最大の後継者とも言える作者の作品が、こうしてアニメ化されて一気に知名度が上がり、大きな人気を博しているのはただただうれしい。たまたまですが、いぬぼくのテレビ再放送ともかぶったのも何かの幸運だったのかもしれない。出来れば、これを機会に「くだみみの猫」の方にもスポットが当たってくれるとさらにうれしいですね。