「ひとりぼっちの○○生活」

kenkyukan2018-08-15

 「三ツ星カラーズ」の作者・カツヲさんのもうひとつの連載「ひとりぼっちの○○生活」を紹介してみたいと思います。先日、「三ツ星カラーズ」のアニメ最終回に際して、こちらのアニメ化も告知されています。連載開始時期はこちらの方が早く2013年から電撃だいおうじでスタート。4コママンガなのでコミックスの刊行ペースはゆるやかですが、現在4巻まで巻を重ねています。

 肝心の内容ですが、中学入学を契機に幼なじみの女の子と「中学でクラス全員と友達になる」ことを約束した女の子・一里ぼっち(ひとりぼっち)が、極度の人見知りで人と話すのが苦手なところをなんとか乗り越えて、クラスメイトとひとりひとり友達になるべく日々奮闘するというもの。主人公のぼっちは、極度の人見知りであがり症でネガティブ思考でありながら、なぜか変に行動力だけがあり、思い切った(時にとんでもない)アプローチによって次第に友達が増えていきます。事前に友達作りのための会話計画などを立てることも多く、それが妙にずれていて失敗の種になったりするのも面白いです。

 ぼっちの友達になっていくクラスメイトたちもひとりひとり個性的で面白い。一見して怖そうな外見に見えて実は素直で優しい性格の砂尾なこ、クラスの副委員長で、一見してしっかり者の優等生に見えてどこか間の抜けた残念な行動を取ってしまう本庄アル、海外からやってきた生徒で明るい性格でぼっちにひたすら懐くソトカ・ラキター、クラスの風紀委員でなぜか自分は友達を作らない主義と宣言する(しかしツンデレ気味で結局ぼっちの友達になっていく)倉井佳子と、まさに極端な個性派揃いですね。

 面白いのは、キャラクターたちの名前が、そのまま性格や特徴を表す語呂合わせになっていること。一里ぼっち(ひとりぼっち)、砂尾なこ(すなおなこ)、本庄アル(ほんしょうある)、ソトカ・ラキター(そとからきたー)、倉井佳子(くらいかこ)と、みんな面白くて笑ってしまう。個人的には、ダメなところを指摘されるたびに飛び上がって頭突きをする(特に砂尾なこに対する突っ込みが激しい)本庄アルちゃんが面白くて好きですね。

 連載が進むたびに次第に周囲の友達が増えて、クラスメイトのつながりが広がっていくのも楽しいところ。4巻の時点ではぼっちの友達は6〜7人程度まで増えており、もはやぼっちとは言えないかもしれません(笑)。これから先さらに友達が増えて最後はどんな展開を迎えるのか、それも楽しみです。