「恋する小惑星」ついについに放送スタート!

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 去年の今頃。まんがタイムきららキャラットから3つ作品のアニメ化が発表されました。ひとつは昨年すでにアニメ化され大好評のうちに放送を終えた「まちカドまぞく」。ひとつはこの先の放送を控える「おちこぼれフルーツタルト」。そしてもうひとつが、この新年1月3日よりついにアニメが始まる「恋する小惑星です。そして、これは個人的にも3つの中で最も期待を込め心待ちにしていた作品でもあります。

 

 この「恋する小惑星」に感じた魅力はいくつもあります。まず、真っ先に挙げたいのは、「小さな子供の頃の夢を追う」という純粋なストーリーでしょうか。先日1話先行上映イベントがあったのですが、その時に主人公みらの役を演じた声優さん(高柳さん)の感想で、「小学生かまだ小さな頃の夢を、高校生になっても覚えていて今でも目指しているなんて中々ない」というものがありました。これには自分もはっとさせられるものがあって、確かにそこまで純粋なきらきらした話というのもそう多くはないかもしれない。


 それも、みらは、ただ漠然と夢を想っているだけでなく、実現に向けて真剣であり、高校の地学部でかつての幼なじみと偶然再会したことをきっかけに、部活動を通して積極的に夢を実現すべく活動を続けていく。これはアニメでも是非ともその軌跡を追っていってほしいと思います。

 

 ふたつめは、やはり「地学」という学問を取り上げた学術的なテーマの数々でしょうか。「地学」とは「地質学」「地球物理学」「鉱物学」「気象学」「天文学」など地球・宇宙を包括的に扱う範囲の広い学問。作品では、主に地球方面を扱う地質班と、宇宙に目を向ける天文班に分かれて活動することになりますが、そのいずれもが興味深い学術テーマであり、いずれかに対する興味をきっかけに、ほかの分野まで有機的に繋がっている学問の面白さを体感できるのが大きな魅力だと思います。

 

 鉱石・鉱物や天文学ジャンルへの人気はもともと高いですし、アニメでは実際の星空を徹底的にこだわって再現している点も注目に値します。また地質や地図を通じていわゆる「地理学」的なジャンルにまで手を伸ばしているのも面白い。わたしも、以前原作を自分の記事やツイートで取り上げた際、地理クラスタと思われる方々から思わぬ反応を幾つかいただいたことがあり、こうした学問ジャンルにも根強い人気があるのだなと驚きました。こうした方々にも是非今回のアニメを見ていただきたい!(笑)

 

 そして最後にもうひとつ、なんといってもきららであり制作が動画工房であることを強く推しまくりたい!ところです。こうきららクラスタ、日常ものクラスタが常に追い求める、まさに「こういう作品を待っていた」アニメになっていることを何よりも強く力説したいのです。キャラクターめちゃくちゃかわいいし学校の日常楽しいしそしてなんといっても百合! いわゆる百合的な要素が強く、読者や視聴者もそれをよく望んでいることは、過去のきらら作品でもよく言われていたことですが、今回の「恋アス」は、それをこの手のアニメが何よりも好きな動画工房スタッフが、まさに全身全力を込めて作り上げていることはもう間違いない(笑)。これは一足先に見た1話先行上映会で何よりも感じ入りました。

 

 思えば、昨年2019年はきらら原作アニメが1本しかないというちょっと寂しい1年でした(その1本が「まちカドまぞく」という大成功だったわけですが)。しかし、ここに来て待望の「恋する小惑星」が来たからにはもう恐れることは何もない。ついに時は来た!