「ゆるキャン△」ついにアニメスタート!

kenkyukan2018-01-04

 数カ月前にもおすすめの記事を書いた「ゆるキャン△」。いよいよそのアニメ放送がスタートします。アニメ化が告知されたのが昨年の2月で、それからずっと長く放送を待ちわびていました。直前になってこの冬アニメでも最大の本命として期待するようになったこの作品、何度でも念を押しておすすめしておきたいと思います。
 「ゆるキャン△」は、まんがタイムきららフォワードで2015年7月号から始まった連載で、タイトルからも連想されるとおり、ゆるやかに楽しむキャンプ活動の楽しさを描いた作品となっています。また、レジャーとしてのキャンプでは通例オフシーズンとなる冬季のキャンプを描いていることが特徴的で、今回のアニメが発表から随分と遅く1月からの開始となったのも、その冬場に合わせての放送なのかな?とも思っています。

 シーズンから外れてほとんど人のいない冬のキャンプ場。少しの規則を守って活動すればあとは自由。ここはと思う場所に自由にテントを建てて薪を集め、火をおこして持ってきた食材で料理を作り、おいしい食事をゆっくりと楽しむ。あたりには広々とした美しい自然の光景が広がり、澄み切った冬の空気の中、暖かい服装でゆったりと椅子に座ってそれを堪能する。そんな冬季ならではのキャンプの楽しさが存分に描かれているのです。

 あるいは、キャンプ地だけの楽しみではありません。キャンプ地へと向かう道中の楽しさまで存分に描かれています。バイクや車を思い思いに走らせ、途中で立ち寄る食堂やレストランでもおいしい食事を堪能、時には温泉にも入ってゆったりと時間を費やす。そんなキャンプも含めた小旅行の楽しさが、たっぷりと描かれた作品になっていると思います。

 そしてもうひとつ特徴的なのは、そんなキャンプへたった1人で赴く「ソロキャンプ」の楽しさが描かれていることです。登場キャラクターの1人のリン(志摩リン)は、普段から1人での行動を好み、ごく一部のエピソードを除いては、毎回ほぼ1人でキャンプ地に赴いて活動しています。ひとりでの遠征であるがゆえにすべての行動は自由。途中でどこに立ち寄ってもいいしどれだけ時間を使ってもいい(あまりゆっくりすると到着時間が遅れてピンチになったりしますが)。キャンプ地でものんびりと自分のペースで設営して何より食事もひとりで堪能できる。そんな「孤独のキャンプ」とも言うべき単独行での楽しさが存分に描かれているのです。

 さらには、単独行ではあってもまったく人とのつながりがないわけではない。仲間とはスマートフォンタブレットで見るSNSで繋がっていて、常時連絡を取り合ったり時には撮影した見事な景色をシェアして楽しむ。予定より到着が遅れてピンチに陥った時にも、仲間からの思わぬ情報で助けられるという一幕もありました。そんな離れていてもネットのSNSで繋がる、今の時代ならではの交流の楽しさもまたよく描かれています。

 こうした楽しさがアニメでも再現されることに期待したいところですが、アニメではもうひとつ、舞台探訪(聖地巡礼)が盛り上がりそうな作品という点でも期待しています。アウトドア活動を描いた作品で、しかも各地に実在するキャンプ地や観光地が頻繁に登場。作中でキャラクターが住んでいるのは山梨県静岡県の境あたりらしいですが(具体的には山梨県身延町とその周辺)、その山梨県静岡県、さらには長野県の実在の場所をいくつも訪れています。アニメを契機にこうした場所の探訪、あるいはキャンプ体験まで盛り上がりそうで、それもまた楽しみなところです。